「新卒で国際協力に関わるには」フリーランス国際協力師・原貫太

原さん対談 アイキャッチ 国際協力

フリーランス国際協力師の原貫太氏とSocial留学代表の野中柊平の対談です。新卒で国際協力に関わるということをテーマに、現在の国際協力の課題や学生に知っておいて欲しいこと、休学についてなど様々な視点から語っています。

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新卒で国際協力に関わる人が少ない理由

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野中:ご無沙汰しております。前回のインタビューから数ヶ月経ちましたね。本日も、よろしくお願いします。

原:7月ぶりの再会ですね!よろしくお願いします。アフリカのビールをお土産に買ってきたので、あとで是非。

 野中:ありがとうございます!(笑)  今日のテーマは、「新卒で国際協力に関わる」です。学生時代に国際協力に関わる学生は多くても、そのまま国際協力に身を置く人は少ないですよね。その辺りについてお話できたらと思います。

原:なるほど。結論からいうと理由は2つあると思っていて、受け皿が少ないことと、学生のスキルが低いことですね。

 野中:なるほど。国際協力に関わらず「とりあえず、3年間は一般企業で働いてスキルをつける」ということが、当たり前の価値観のようにいわれていますよね。受け皿にしても、すぐに思い当たるものは少ない。

原:狭い意味での国際協力の中でいうと、JICAの新卒採用か開発コンサルの新卒採用くらいじゃないですかね。国連は制度的に経験が必要だったり、専門性がないと厳しいですから。同様に民間NGOも即戦力の人間でないと、まず採用されません。

野中:確かに、そのぐらいしか出てこない。

原:ちなみに、僕が思う狭い意味での国際協力というのは、一般的に皆さんがイメージされるような現場と密接に関わる国際協力のことです。大きく分けると二つ、紛争や自然災害発生時に外国人主体で行われる緊急支援(人道支援)と、平常時に地元住民主体で行われる、地域の社会福祉や教育、医療レベルの向上を目的にした開発支援のことです。

野中:そう考えると、これほど多様性が重要視されている中で、国際協力への関わり方の多様性って限られていますよね。

原:こんなこと言ったらまた炎上しそうだけど(笑)、国際協力や開発の世界は既得権益の塊なので、イノベーションが起こりにくい業界だからだと思います。そこが変わることを期待するよりは、このSocial留学もそうだと思いますが、僕が取り組んでいるような働き方などを通じ、国際協力の再定義を行なうことによって、選択肢に多様性をもたせていきたいですね。

新卒で国際協力に関わる3つの方法

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野中:では「新卒で国際協力に関わる」には、具体的にどうすれば良いのかについてお聞きしたいです。

原:大まかにいうと『起業する』・『フリーになる』・『NGOに就職する』の3つですね。ただ、これは学生時代からスキルを磨き、インターンや積極的なボランティア等で人的つながりを作ることが大前提ではありますが。

野中:受け皿がすぐに増えることは現状考えにくいので、結論、国際協力に関わるには学生はスキルを高めることがやっぱり肝心ですね。

原:そうですね。ただ、一般的な学生生活を過ごしていると、まずその道には進めないですね。大学3年生くらいから就活のために始めるようなインターンは別として、関連組織へのインターンなどは認知されてきたとはいえ、まだまだだと思います。

野中:社会起業家が増えてきていると思いますが、そういった所でのインターンや就職という選択肢については、どう思われますか。スキルを高めるとはいっても、起業やフリーランスはハードルが高いと思うので。

原:良いと思いますよ。先ほど、狭い意味での国際協力と形容しましたが、国際協力って良くも悪くもフワッとした言葉なので、各々が自分の働き方を通して再定義する必要はありますよね。広い意味では、このSocial留学や企業のCSR部門なども国際協力だと思うので。あと、フリーで国際協力をやること自体は難しくないですよ。

野中:え、新卒フリーランスは難しくないんですか。

原:「原さんだからできるんだ」と言われますが、僕はそう思いません。インターネットの力で収入を安定させることや情報発信で人を巻き込むという部分は、前例がなかったという意味では僕のやっていることはスキルが必要だし、簡単ではないです。

野中:やっぱり。 

原:しかし、日本で仕事をして、そのお金で現地に入っていって活動するという人は昔から大勢いらっしゃいますから、現場目線でいうとフリー、つまり個人で国際協力に携わるっていうこと自体に新しさはないんですよ。決して道がないわけではない。

野中:新しく道を作って自らが前例になるということと、単純にフリーランスとして国際協力に関わることは違うということですね。確かにスキルをつけて時間に都合をつけやすいフリーの仕事をしつつ、現地に入っていくということはできそうですね。

僕は大きな社会的な流れを作りたい

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野中:僕らは新卒で会社をつくったり、フリーランスになったりして、自分で受け皿を用意した形ですが、これから僕らが学生の方々とできることってなんですかね。

原:学生たちの受け皿を作るのは難しいので、僕の目指しているのは彼らのスキルを引き上げていくことですね。その前提としてそこに道があることが大切なので、僕は道を切り拓いて社会的な大きな流れを作りたいと思っています。

野中:その「社会的な流れを作る」というところが、先ほど話題にでた単純にフリーで国際協力に携わることと、フリーランスの国際協力師として道を切り開いて前例になるということとのニュアンスの違いですか。

 原:はい。新卒ストレートでフリーランスとして国際協力を仕事にしていて、それが可能だということを情報発信などを含めた自分の働き方を通じて示すことができれば、一つの新しい道を築くことができると思っています。最近はそれが僕の役割かなと思っています。

野中:ムーブメントを起こすということですよね。

原:短期的に現場に貢献することや結果を出すことが目的なら、国連やJICAやNGOといった組織に入る方が早いと思います。しかし、僕のやっていることは、長期的な視点に立つことに意義があるのかなと感じています。

まずは人生に対する哲学を明確にすること

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野中:では最後に、具体的な方法うんぬん以前に、マインドの部分として自分の道を決めきれない人も多くいると思いますが、どうしたら良いと思いますか。

原:未来のことを考えなければいいんじゃないですか。シンプルに、いま何がやりたいかってあると思うんです。そしてその為になにをしていくのか。それだけです。

野中:面白いですね。一般論的には、未来が見えるから今やることが見えてくるんだと思っている人の方が多いイメージです。

原:僕のこの考え方は、アドラー心理学を学んだことが大きいです。基本的に人間って、過去と未来からストレスを感じる生き物なんですよね。繰り返しになりますが、過去のことを後悔しすぎず、未来のことを恐れすぎず、いま自分が何をやりたくて、その為になにをやるべきかということが全てです。

野中:今日一番良い話を聞けた気がします!そういう考え方っていつ勉強されたり、身についたんですか。

原:僕の場合、休学している間にアフリカでインターンしたことが転機だったと思います。日本とはまるで異なる環境に身を置きながら、自分の人生についてゆっくり考えることができたので。アフリカにインターンに行ったのも、復学後の起業を決意したのも休学期間でした。文章スキルやブログの発信力を高められたのもそのときです。

野中:そういえば僕らの共通点は、休学をしていることでしたね。やっぱり、アフリカに行く前後ではいろいろと変わりましたか。

原:アフリカに行く前は、頭でいろんなこと考えすぎてましたね。とりあえず大学院いくべきなのか、やっぱり民間企業で働くべきなのか、協力隊ならお金ももらいながら活動ができるのでは、とか。

野中:よくある悩みに似ていますね。

 原:考えがまとまらずに行ったアフリカで、南スーダンの難民に出会ったときに「今この問題をなんとかしたいと思うから、今やれることをやろう。」と思って起業しました。人生に対する哲学みたいなものが形成されたのは、あのときだったかなと思います。

野中:僕も休学期間に良い出会いがあり起業しました。焦って就活をせずに、休学して行動しながら考える時間をもつことは選択肢としてありですね。それと同時に自分の経験を振り返って、重要だなと思うのは、そういった時期に相談やアドバイスをくれる人の存在だと思います。

原:それは間違いないですね。僕の場合は休学してインターンしていたNGOの理事長が、人生のメンターのような感じで、ずっと関わってくれて起業も後押ししてくれました。最後に決めるところはもちろん自分ですけど、道筋を示してくれる人の存在って大事ですね。

野中:まさに、あのプラン(Social留学と原さんで共同で開発している休学者向けプラン)の要素の中で良いなと思うところは、最初の半年間いろいろと動きながらそれをメンターの原さんに相談、壁打ちできることだと思っています。

原: 一緒に作ったやつですね。刺激的なアドバイスができると思っています。僕もそうなんですが、意見を聞くときは過激な人から意見聞いた方がいいと思っているんです。

野中:週に一回くらいSNSで炎上しますもんね。(笑)それでは、今日はこのぐらいで。ありがとうございました!原さんこのあと時間ありますか。一杯いきましょうよ。

 原:お、良いですね。いきましょう!

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